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サクセンダのダイエット効果を徹底解説!料金相場・副作用も紹介

この記事の結論
  • サクセンダはGLP-1と呼ばれるホルモンを補充する自己注射タイプのGLP-1受容体作動薬の一種
  • GLP-1の働きによって食欲低下、満腹感の長持ち、脂肪燃焼などのダイエット効果が得られ、辛いガマンなしで食事制限できるためダイエット成功率が高い
  • 自己注射に抵抗がある場合は飲み薬タイプのリベルサスがおすすめ
  • 安全に使用するためには医師の管理が必要なので個人輸入はNG
  • サクセンダの使用を含む医療ダイエット全般についてはこちらの記事で詳しく解説
目次

サクセンダのダイエット効果

サクセンダによって注入されたGLP-1は食事によって血糖値が上がると膵臓に働きかけてインスリンの分泌を促し血糖値を低下させます。

またGLP-1は満腹中枢を刺激し、さらに胃の内容物が腸に運ばれるのをゆっくりにし、褐色脂肪細胞での熱産生を促進します。

この様な作用機序により、サクセンダを注射することで、以下の3つのダイエット効果を得ることができます。

①食欲の低下

②満腹感の持続

③脂肪燃焼の促進

これはサクセンダに限らず、GLP-1受容体作動薬全般に共通するダイエット効果です。

GLP-1受容体作動薬全般については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ビクトーザとの違いは?

サクセンダと同じく「リラグルチド」を有効成分とするGLP-1受容体作動薬に、「ビクトーザ」という医薬品があります。

どちらも同じ成分なのでどう違うのかという疑問を持つ方が多いため、簡単に解説を行います。
まずは表で違いを比較してみましょう。

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商品名成分名投与方法投与頻度注入量内容量
サクセンダリラグルチド皮下注射1回/日0.6~3.0mg18.0mg
ビクトーザリラグルチド皮下注射1回/日0.3~0.9mg18.0mg

ビクトーザは元々糖尿病治療薬として発売されたのに対し、サクセンダは肥満治療薬として発売されました。

ビクトーザとサクセンダはどちらもリラグルチドという薬品ですが、違いは一度に注入可能な薬剤の量のみです。

ビクトーザの一度の注入量が0.3~0.9mgであるのに対し、サクセンダは0.6~3.0mgと注入量が多くなっています。

ビクトーザでサクセンダと同じ量を投与するためには複数回注入しないといけず、また一回ごとに空打ち(針の中を薬剤でいっぱいにするため少し押し出すこと)が必要なのでロスする薬剤の量が増えてしまいます。

よって、肥満治療目的で使用する場合にはサクセンダがおすすめです。

サクセンダの費用相場

サクセンダは日本では肥満治療薬としての承認を得ていないため、全て自費診療となり、値段はクリニック毎に異なります。

大まかな目安としては、1本あたり20,000~40,000円程度が価格相場となるでしょう。

また初診料や検査費用が別途かかり、注入用の針が別料金で上乗せされるケースもあります。

実際の費用はかかるクリニックへ問い合わせを行って確認することをおすすめします。

サクセンダは1ヶ月に何本必要?

サクセンダは十分な効果を得るための1回の使用量に個人差があるため、1ヶ月の必要本数も人によって異なります。

内容量が18mgで1回に0.6~3.0mgの注入を行うので、月間の必要本数は1~5本となります。

サクセンダを処方してもらう流れ

サクセンダは使用に際して、事前の血液検査や医師による診察、定期的な経過観察が必要な薬品です。

オンライン販売や個人輸入などで購入して自己判断で使用すると健康被害につながるリスクが高く危険ですので、必ず医師がしっかりと管理してくれるクリニックで処方してもらうようにしてください。

処方から使用までの流れは以下のとおりです。

①検査、診察を受ける

血液検査や医師の診察により、サクセンダを使用しても問題ないか確認します。

②打ち方のレクチャーを受ける

サクセンダは自分で毎日注射を行うため、安全に使用するため、正しい打ち方の指導を受けます。

③経過観察

サクセンダは打ち始めに吐き気などの症状があらわれる場合があり、また副作用のリスクもあるため、定期的に通院して経過を観察します。

④追加の処方

1本目を使い切って問題がなければ追加でサクセンダを処方してもらい、定期的に検査や問診を受けながら使用します。

オゼンピック(セマグルチド)との比較

サクセンダはリラグルチドという成分のGLP-1受容体作動薬ですが、他にも肥満治療に用いられることが多いGLP-1受容体作動薬として「セマグルチド」を有効成分とする「オゼンピック」というものがあります。

GLP-1ダイエットを行う際に比較対象になりやすいサクセンダとオゼンピックですが、実は効果や副作用の発症率などを比較するにはデータが足りない状況です。

比較実験を行った論文などもあるものの、オゼンピックは最大量の1.0mg投与しているのに対して、サクセンダは半分以下の1.2mgだったりと条件が揃った調査データが十分にないためです。

そのためここでは、使用方法や費用の違いについてのみ比較を行います。

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商品名成分名投与方法投与頻度注入量内容量価格
サクセンダリラグルチド皮下注射1回/日0.6~3.0mg18.0mg20,000~40,000円
オゼンピックセマグルチド皮下注射1回/週0.25~1.0mg2.0mg15,000~30,000円

最も大きな違いは投与頻度でしょう。

サクセンダが毎日注射を行うのに対し、オゼンピックは効果が長く持続するため週に1度の投与となります。

手間がかからないという点ではオゼンピックに軍配があがります。

一方で、オゼンピックは投与してからすぐと数日後で食欲抑制効果に差が出る場合があり、毎日投与するサクセンダの方が効果が安定しやすいというメリットがあります。

ここは体質やライフスタイルに合わせた選び分けとなるかもしれません。

コスパに目を向けると、サクセンダの月の使用本数は1~5本、オゼンピックは0.5~2本となります。

1本あたりの単価もオゼンピックの方が安い経口があるため、費用面ではオゼンピックの方が出費を抑えやすいでしょう。

サクセンダの正しい使用方法

指導を受けた注射方法を守る

サクセンダを安全に使用するためには、定められた注入量や針の管理方法、打ち方などを守って適切に皮下注射を行う必要があります。

インターネット上の情報などは誤っている可能性もあるため、処方時に医師にレクチャーしてもらった方法を守るようにしましょう。

冷蔵庫で保管し開封後は30日以内に使い切る

サクセンダは未開封の状態では2~8度で保管する必要があるため、冷蔵庫で保管するようにしてください。

開封後は30度以下の室温保管が可能ですが、使用期限が30日とされているため必ず期限内に使い切り、使用期限を過ぎてしまった場合には破棄するようにしましょう。

また光の影響を受けないよう、必ず注射した後はふたをつけるようにしてください。

0.6mgから徐々に投与量を増やす

サクセンダは1度に最大3.0mgまで投与可能ですが、使い始めは吐き気などの症状が出る場合があるため、0.6mgから慣らしながら投与を開始する必要があります。

1週間毎に0.6mg→1.2mg→1.8mgと段階的に増量し、副作用が出たりした場合には医師に相談するようにしてください。

また1.8mgよりも投与量を増やす場合にも医師への相談が必要です。

いきなり高容量で投与を行ったり、0.6mgから3.0mgといった様に急に投与量を増やしたりすると体調不良や副作用のリスクが高まるなどの危険性があります。

タイミングの指定はないが規則的に打つ

サクセンダは食事などの影響を受けないため、昼夜、食前食後を問わず、いつ打っても問題ありません。

ただし、夜遅い時間に打った翌日に起きてすぐに打つといった使い方をすると投与間隔が詰まったりあきすぎたりして効果が不安定になる場合があるため、打つ時間は毎日同じタイミングにするようにしてください。

決まった時間に打てなかった場合、12時間以内であればそのまま投与しても問題ありませんが、定刻から12時間以上経過してしまっている場合にはその日はスキップして翌日の定刻に注射を行います。

2日以上間が空いたら投与量をリセットする

打ち忘れなどによって2日以上間が空いてしまった場合には、再び投与量を0.6mgに戻し、1週間毎に容量を増やしていくようにしてください。

間を空けていきなり高容量を投与すると、吐き気などの症状が強くあらわれる可能性が高くなります。

サクセンダの効果が出るまでの時間

効果が出始めるまでには個人差がある

前述の通り、サクセンダは0.6mgから一週間ごとに投与量を増やしながら使用しますが、食欲抑制などの効果がしっかりとあらわれる容量は人によって異なります。

1.2mgで投与量が十分な人であれば2週間目から効果があらわれますが、2.4mg必要な人であれば効果を得られるのが4週目からになります。

痩せ始めるのは薬の効果があらわれた後

サクセンダはあくまで食欲を抑える薬ですので、痩せるのはサクセンダの効果があらわれて食事量が減ったさらにその後です。

体脂肪は1kgが7200kcalなので、例えばカロリー収支が500kcalマイナスの生活を1ヶ月続ければ、約2キロ脂肪を落とせることになります。(実際には脂肪だけが落ちるわけではないので前後します)

つまり、サクセンダの効果により1ヶ月前後で食欲が減る→食事を少ない生活を続けることで体重が落ちるという流れになるので、体重の減少を実感できるのは打ち始めてから2~3ヶ月後からになるでしょう。

もちろんダイエット期間は落とす体重によって変動します。

サクセンダの副作用

サクセンダは医薬品ですので副作用のリスクがあります。

あらわれやすいものとしては、吐き気、悪心、下痢、便秘、胸焼けなどがありますが、こういった軽い副作用は1~2週間程度でサクセンダに慣れればおさまっていくことが多いです。

またごく稀に低血糖、胃腸障害、アナフィラキシーショック、急性膵炎といった重大な副作用があらわれる場合もあります。

安全に服用するためには事前の検査や定期的な問診、万が一の場合にすぐに対処できる体制が必要なため、しっかり医師が管理してくれるクリニックで処方してもらうことが重要です。

サクセンダのダイエット効果を高める方法

食事内容を改善する

サクセンダで食欲が抑えられているといっても、脂質や糖質が多く含まれ、量は少ないのに高カロリーなものばかり食べている場合などにはオーバーカロリーになってしまう可能性があります。

またタンパク質が不足すると脂肪ではなく筋肉中心に落ちてしまい、体重は落ちても見た目に良い変化があらわれないといったケースもあります。

過剰な食欲が抑えられている状態であれば食事改善もやりやすいはずですので、サクセンダの使用中に食事内容の見直しを行うことで、より効果的にダイエットを行うことができます。

運動を行う

サクセンダの効果でアンダーカロリーになれば体重は落ちて行きますが、運動を行うことで筋肉量を維持しながら脂肪中心に落とし、より綺麗に痩せることが可能です。

有酸素運動には脂肪燃焼促進効果があり、筋トレには筋肉を鍛えて基礎代謝を増やしてくれる効果があるため、体重を減らすだけでなくボディメイクにも力を入れたい方はぜひできる範囲で運動を取り入れてみてください。

サクセンダはリバウンドする?

サクセンダの効果は使用を中断すると失われるため、リバウンド対策は必須です。

特に上で挙げたような食事内容の改善や運動習慣を身につけることはリバウンド対策として有効でしょう。

サクセンダを投与して食欲が抑えられている間に体重を落としながら生活改善を行い、目標体重を達成したら徐々に投与量を減らしていき、薬なしでも体重を維持できる生活を続けられるようにするという使用方法がおすすめです。

まとめ

サクセンダによるダイエットについて解説しました。

GLP-1受容体作動薬の一種であるサクセンダは食欲抑制を始めとする減量に有効な様々な効果があり、アメリカやEU諸国を始めとする多くの国で肥満治療薬として用いられています。

ただし日本では現状では未承認のため自費での治療となり、また使用に際しては注意点も多い薬ですので、医師がしっかりと管理してくれるクリニックで処方を受け、安全を確保した上で使用するようにしましょう。

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