GLP-1ダイエットとは?
GLP-1ダイエットとは、「GLP-1受容体作動薬」という薬を使用するダイエット方法です。
GLP-1受容体作動薬とはGLP-1という元々人の体内で分泌されるホルモンを外部から補充するための薬で、GLP-1には次の様な効果があります。
- 血糖値を下げる
- 食欲を抑える
- 胃の動きを遅らせて満腹感を長持ちさせる
- 脂肪燃焼を促進する
つまり、GLP-1受容体作動薬は「痩せる薬」とも言う事ができます。
GLP-1受容体作動薬を服用することで自然と食事量が減り、通常のダイエットと比べて「我慢している」という感覚も無いため無理なく体重を落としやすいダイエット方法です。
GLP-1ダイエットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
肥満治療薬「ウゴービ」の承認でGLP-1ダイエットが保険適用に
GLP-1受容体作動薬には様々な種類があり、海外では多くの国で肥満治療薬として認可されていたものの、日本では糖尿病治療薬としてしか承認されていませんでした。
しかし2023年に「ウゴービ」というGLP-1受容体作動薬が厚生労働省によって承認され、2024年に発売開始しました。
つまり、日本でもGLP-1ダイエットの保険治療ができるようになったのです。
ウゴービとは
ウゴービは上述のとおり、2024年に発売を開始した日本発の肥満治療のための承認薬です。
「セマグルチド」という成分を有効成分としており、週に1回、0.25mg~2.4mgを自己注射することで使用します。
ウゴービの効果
ウゴービの効果は他のGLP-1受容体作動薬と同じく、食後の血糖値低下、食欲低下、満腹感の持続、脂肪燃焼などがあります。
つまりウゴービを使用することにより、少しの食事で満腹になり食欲も落ちるため、我慢しているという感覚なく食事量を減らして楽にダイエットすることができるという効果が得られます。
ウゴービの保険適用条件は厳しい
ここまでの解説を見てウゴービでGLP-1ダイエットをしてみたいと思った方も多いかもしれませんが、ウゴービには保険適用のための要件が定められています。
- 高血圧、脂質異常症、二型糖尿病のいずれかを有する
- 食事療法や運動療法での改善が見られない
- BMI27以上で、肥満関連の疾患を2つ以上有する
- BMI35以上
この様にウゴービの保険適用条件は非常に厳しく、少し太り気味の人などが気軽にダイエットのために処方してもらうことはできません。
自費ならウゴービ以外のGLP-1受容体作動薬を
ウゴービの保険適用条件が厳しいため、GLP-1ダイエットは基本的には自費での治療になることは解説したとおりです。
2024年現在、ウゴービを保険適用以外で処方しているクリニックはほとんど存在しないため、自費でGLP-1ダイエットを行なう場合には他のGLP-1受容体作動薬を選ぶことになるでしょう。
ここからは処方してもらいやすい代表的なGLP-1受容体作動薬を紹介します。
サクセンダ
サクセンダはウゴービとは違い、「リラグルチド」という成分を有効成分とする注射タイプのGLP-1受容体作動薬です。
効果には大きな違いはありませんが、1日1回注射を打つ必要があります。
毎日打つ手間はあるものの、ウゴービなどの1週間に1回のタイプは注射を打った直後と後半で効果にムラが出る場合があるため、それに比べて効果が安定しやすいというメリットがあります。
サクセンダは1本あたり2~40,000円程度が相場となり、1回あたりの投与量によって月に1~5本程度必要になります。
十分な効果を得るためには3本~は必要になることが多いため、月々の費用相場は60,000円~程度となるでしょう。
※最小投与量で費用を安く見せているサイトなどもありますが、GLP-1ダイエットは徐々に投与量を増やしていくためその価格で効果を得られるケースは少ないでしょう。
リベルサス
リベルサスはウゴービと同じく「セマグルチド」を有効成分とするGLP-1受容体作動薬ですが、こちらは飲み薬タイプなので注射が苦手な人でも服用しやすく、人気のGLP-1受容体作動薬となっています。
リベルサスは3mg、7mg、14mgの3タイプがあり、3mgからスタートして毎日1回ずつ服用し、徐々に容量を増やしていきます。
個人差がありますが、十分な効果を得るためには7mg、もしくは14mgの服用が必要になるケースが多いです。
7mg、もしくは14mgを服用する場合、月々の費用相場は20,000円~45,000円程度です。
オゼンピック
オゼンピックはウゴービと同じく、「セマグルチド」を有効成分とする注射タイプのGLP-1受容体作動薬です。
投与頻度もウゴービと同じく週に1回ですが、ウゴービは最大投与量が2.4mgであるのに対し、オゼンピックは1.0mgとなっているため、効果はウゴービに比べるとマイルドになるでしょう。
もちろん投与量が増えるほど副作用が出るリスクや症状の程度も大きくなりますが、効果の最大値のみでいえばオゼンピックはウゴービよりもやや劣るといえます。
オゼンピックは1本あたりの相場が2~30,000円程度、1ヶ月の必要本数が投与量により2~4本程度となるため、40,000円~が月々の費用相場となるでしょう。
その他のGLP-1受容体作動薬
ここまでで紹介したもの以外に、サクセンダと同じリラグルチドを有効成分とする「ビクトーザ」や、チルゼパチドを有効成分とする「マンジャロ」などのGLP-1受容体作動薬もあります。
ただしこれらは処方しているクリニックが少なく、特別これらを選ぶ大きな理由なども基本的にはありません。
注射タイプであればサクセンダ、飲み薬タイプであればリベルサスを処方してもらうケースが多くなるでしょう。
痩せる薬はGLP-1以外にもある
GLP-1受容体作動薬は「食べる量を無理なく減らす薬」ですが、痩せる効果を持つ薬は他にもあります。
それは「糖の吸収を抑える薬」と「脂の吸収を抑える薬」です。
前者は「SGLT2阻害薬」という種類の薬で、代表的なものには「カナグル」があります。
後者は「脂質吸収阻害剤」と呼ばれ、代表的なものに「ゼニカル」があります。
これらは食事によって摂取した糖と脂質が体内で吸収されるのを防ぎ、尿や便と一緒に体外に排出する作用があります。
付き合いなどでどうしても食べなければならない場合や、うっかり食べすぎてしまった場合などに服用される場合があります。
GLP-1ダイエットの注意点
必ず医師の管理のもとで行なう
GLP-1受容体作動薬は副作用のリスクなどもある医薬品ですので、必ず医師の管理下で使用する必要があります。
- 服用開始前に血液検査と医師の問診を受ける
- 体調の変化を見ながら薬の容量調整や副作用対策を行なう
上記の2点を守らずに自己判断で使用しすると副作用がキツく出てしまったり、体調を崩してしまったりといった健康被害のリスクがあります。
オンライン処方のクリニックなどは検査や問診、薬剤の調整などを行ってくれないところがほとんどですので注意してください。
リバウンド対策が必須
GLP-1受容体作動薬の効果があらわれるのは飲んでいる間だけです。
服用をやめると食欲や胃の動きは元に戻るため、GLP-1単体でのダイエットは断薬した途端にリバウンドしやすいという大きなデメリットがあります。
服用中に生活習慣を改善するなどのリバウンド対策が必須になります。
健康管理もリバウンド対策も行えるディオクリニックの医療ダイエット
医療ダイエット専門クリニックであるディオクリニックでは、医師管理のもと、安心できる環境でGLP-1ダイエットに取り組んでいただけます。
事前の検査はもちろん、定期的な診察で健康状態を確認しながらお薬の処方を行い、万が一副作用が出た場合にも対策可能です。
さらにダイエット中の筋肉量低下を防ぐ「医療EMS」、脂肪細胞を破壊する「脂肪冷却」と「ボディハイフ」、管理栄養士による「食事コーチングプログラム」により、ボディメイク・部分痩せ・リバウンド対策も同時に行なうことができます。
短期的に大幅に体重を減らし、理想のプロポーションをずっと維持する一生モノのダイエットをご希望の方はぜひお気軽にご来院ください。