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GLP-1ダイエットの危険性を解説。副作用やリスク、安全に行う方法について

GLP-1ダイエットとは、「GLP-1受容体作動薬」という食欲を抑える肥満治療薬を使い、自力での食事制限が難しい人でも高い確率で痩せられるダイエット治療法で、「医療ダイエット」「メディカルダイエット」などと呼ばれる場合もあります。

GLP-1ダイエットについて詳しくはこちら

しかしGLP-1ダイエットは医師の管理の元で正しく行わないと、副作用による健康被害をはじめとする危険性があります。

この記事では、GLP-1ダイエットのリスクや副作用を紹介した上で、安全にGLP-1ダイエットを行う方法を解説します。

目次

GLP-1ダイエットの5つのリスク

リスク①:副作用が出る可能性がある

GLP-1受容体作動薬は日本でも肥満治療薬として承認されている安全性の高いものですが、医薬品である以上副作用のリスクは必ずあります。

GLP-1ダイエットの主な副作用
  • 胃腸系の症状(出やすい)
  • 低血糖(稀に出ることがある)

GLP-1受容体作動薬の効果により胃腸の働きがゆるやかになるため、1~5%程度の割合で悪心、吐き気、胃のむかつき、便秘、下痢といった胃腸系の症状があらわれる場合があります。

またGLP-1受容体作動薬は血糖値が高くなった時にのみ作用するため、単体での服用では低血糖になりづらいとされていますが、それでも稀に倦怠感やふらつきといった低血糖の症状があらわれることがあります。

GLP-1の副作用を抑える方法

副作用を最小限に抑えながらGLP-1ダイエットを行うために最も確実な方法は、医師の管理の元でGLP-1受容体作動薬を使用することです。

GLP-1ダイエットで重大な副作用が出てしまうケースのほとんどは、自己判断で薬の服用をしたり、副作用が出た場合の適切な対応ができなかったりといったことが原因です。

しっかりとしたクリニックであれば、GLP-1受容体作動薬を安全に使用するために事前の血液検査や医師による診断を行った上で薬の処方を行ってくれます。

また、副作用と効果の出方を見ながら薬の種類や容量を調整したり、状態に合わせて吐き気を留めたり胃腸の調子を整える薬をあわせて処方したりといった対応も受けられるため、副作用で体調を崩してしまうリスクを抑えることができます。

リスク②:オンライン処方や個人輸入によるリスク

最近ではオンラインでGLP-1受容体作動薬の処方を行っているクリニックもありますが、こういったクリニックでは十分な診断や検査を行わず、また薬の種類や容量も一律に決まったものを処方している場合が多い傾向があります。

検査が不十分なので本来使用できない人が使用してしまい、健康被害につながってしまうリスクや、副作用が出ても適切な処置ができないリスクがあります。

また海外などから個人輸入できる通販サイトもありますが、こういったサイトでは偽造薬を販売している悪質な業者も存在するため、絶対に手を出してはいけません。

取り返しのつかない健康被害が出てしまう可能性があり、さらに個人輸入の場合には医薬品副作用被害救済制度も対象外となってしまいます。

しっかりと健康管理を行った上でGLP-1ダイエットに取り組めるクリニックを選ぶようにしましょう。

リスク③:低体重での使用による健康被害

GLP-1ダイエットは基本的に自力で痩せることが難しい肥満体重(BMI25以上)の人が痩せるためのダイエット方法です。

細身のプロポーションを追求するあまり、元々痩せていて低体重の人がGLP-1受容体作動薬を使用してしまうケースがありますが、栄養失調、筋力の低下、免疫力の低下、ホルモンバランスの乱れ、骨粗鬆症といった重大な健康被害を招いてしまう危険性があります。

リスク④:ハードな運動による低血糖のリスク

GLP-1受容体作動薬は「血糖値が高い時」のみ効果を発揮するため、基本的には単体での服用によって低血糖になる可能性は低い薬です。

しかしGLP-1ダイエット中は食事量が減るため体内の糖分が少ない状態になりやすく、負荷の高い筋トレや長時間のランニングなどハードな運動によって糖分を消費してしまうと、低血糖の症状があらわれるリスクがあります。

ダイエットのために運動を組み合わせたいという方は多いと思いますが、体調を見ながら運動の負荷を調整する、サポートしてくれる人と一緒に運動をする、ブドウ糖などの糖分補給の準備をしておくなどの対策を行うようにしてください。

リスク⑤:断薬後にリバウンドしやすい

GLP-1受容体作動薬の効果は永続ではなく、使用をやめると食欲や胃腸の活動は元に戻ります。

そのため、薬の効果だけに頼ってダイエットを行った方は、多くのケースで断薬後にリバウンドしてしまう傾向があり、リバウンド対策が必要となります。

対策としては、GLP-1受容体作動薬を服用している間に食生活を整えることがおすすめです。

GLP-1ダイエット中は過度な食欲が抑えられるため、その間にバランスの取れた食事を身につて習慣化してしまえば、断薬して食欲が戻っても太りづらい食生活を継続することができます。

もちろん運動や睡眠などより総合的に生活を整えられれば、さらにリバウンドはしづらくなります。

適切なGLP-1ダイエットは安全性が高い

ここまでGLP-1ダイエットのリスクと対策を紹介してましたが、サクセンダリベルサスをはじめとするGLP-1受容体作動薬は欧米をはじめ世界で広く肥満治療薬として承認されている安全性の高い薬です。

日本でもGLP-1受容体作動薬であるウゴービが2023年に承認されており、肥満だけど自力で痩せることができないという人にとってGLP-1ダイエットは非常に有効な解決策となるでしょう。

間違った使用法によるリスクはありますが適切に使用すればGLP-1受容体作動薬は危険なものではないので、しっかりと検査をはじめとする管理を行ってくれるクリニックであれば安全にGLP-1ダイエットに取り組むことができます。

注意!GLP-1ダイエットができない人

以下に該当する人はGLP-1受容体作動薬の使用にによって重篤な副作用や健康被害が出てしまう可能性があるため、GLP-1ダイエットを行うことができません。

GLP-1ダイエットができない人
  • 妊娠中の人、妊娠の可能性がある人、授乳中の人
  • 腎機能障害のある人
  • 肝機能障害のある人
  • 心機能に問題がある人
  • 甲状腺疾患のある人
  • 膵炎、腸閉塞の既往歴がある人
  • 糖尿病の人
  • 摂食障害の人
  • BMI18.5以下の人

まとめ

GLP-1ダイエットのリスクいついて解説しました。

GLP-1受容体作動薬は副作用をはじめ、オンライン処方での間違った使い方や過度なダイエットのための使用、運動時の低血糖やリバウンドといったリスクがあります。

しかしこれらのリスクは適切な用法さえ守れば抑えることができるものです。

GLP-1ダイエットをご検討中の方は、安全にダイエットに取り組めるように信頼できるクリニックを選ぶようにしてください。

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