スルリム注射とは
スルリム注射とは、お腹やお尻、太ももなどの気になる部位に薬剤を注入し、脂肪細胞に直接アプローチできる部分痩せ向けの医療ダイエットです。脂肪細胞を一時的に小さくするのではなく、分解・排出して数を減らす仕組みのため、狙った部位を効率よくサイズダウンできます。
スルリム注射は、食事制限や運動だけでは変化を感じにくいフェイスラインやあご下、二の腕などの部分脂肪を取り除くのに効果的です。薬剤を注入する位置や量を調整することで、脂肪が気になる箇所をピンポイントでケアできるので、二重あごの改善や輪郭の引き締めなど、シャープでスッキリとした印象の変化が期待できます。
施術時間は1部位あたり約15分程度と短く、切開や麻酔も不要なため、体への負担を抑えながら受けられます。仕事帰りや休日など、忙しい方でも無理なく取り入れやすい医療痩身施術です。
スルリム注射の効果
スルリム注射には、脂肪細胞の減少やセルライトの改善といった効果が期待できます。それぞれ詳細を確認していきましょう。
脂肪細胞の減少
スルリム注射の代表的な効果のひとつに、脂肪細胞の減少があります。スルリム注射に用いられるデオキシコール酸は、脂肪細胞の膜を破壊して機能を失わせる効果があり、分解された脂肪細胞が尿や便などを通じて体外へ排出されることで、脂肪細胞の数自体を減少させます。
一般的なダイエットは、食事制限や運動によって脂肪細胞を一時的に小さくする方法ですが、脂肪細胞の数自体は減らないため、生活習慣が乱れると脂肪が再び蓄積しやすい傾向があります。
一方、脂肪細胞の数が減少すると、脂肪を蓄える受け皿が少なくなり、太りにくい状態を維持しやすくなります。スルリム注射によって脂肪細胞の数が減ることで、残った脂肪細胞が多少肥大しても体のボリュームが増えにくく、リバウンドしにくい体型づくりにつながります。
ただし、脂肪細胞の数が減ることで太りにくくなりますが、残った脂肪細胞が大きくなると見た目に変化が出ることもあります。スルリム注射は「痩せやすい状態」をつくる施術と理解しておくと安心です。
セルライトの改善
スルリム注射は、セルライトの改善にも効果が期待できます。セルライトは肥大化した脂肪細胞に老廃物が絡み合って形成されるため、脂肪細胞を分解・排出することで、肌表面のデコボコを内側から軽減できるでしょう。
セルライトとは、肥大化した脂肪細胞に老廃物や水分が絡み合い、皮膚の下で硬く固まることで生じる脂肪のかたまりです。
例えば、おしりと太ももの境目にできやすいセルライトは、長時間の座り姿勢や筋力低下による血行不良、脂肪代謝の低下が重なり、運動やマッサージだけでは改善しにくい部位とされています。セルライトは脂肪が硬くなりやすく、皮膚表面にデコボコが目立ちやすいのも特徴です。
スルリム注射では、セルライト内部の脂肪層に脂肪溶解剤を直接注入することで、肥大化した脂肪細胞へ集中的に作用し、内側から分解・排出を促します。その結果、太ももとの境目のラインがなだらかになり、見た目の引き締まりに繋がります。
注入できる部位は、クリニックごとの施術方針や使用する脂肪溶解注射の薬剤によって異なる場合があります。部位によっては注入対象外となる場合もあるため、事前に医師へ相談したうえで施術を検討しましょう。
スルリム注射は効果がない?
正しく施術を行えばスルリム注射は効果が期待できる医療痩身施術です。使用される薬剤に含まれるデオキシコール酸は、脂肪を分解する作用がある成分として米国FDAに認可されています。
施術後すぐに変化が現れるものではなく、効果を実感するまでに数日から数週間かかる場合があります。また、1回の施術のみでは変化が分かりにくい場合も少なくありません。特に脂肪量が多い部位や、セルライトが目立つ部位では、適切な回数と間隔を空けて施術を重ねる必要があります。
さらに、脂肪以外が原因でボリューム感が出ている場合も、効果を感じにくい理由として挙げられます。体質による薬剤への反応の違いや、注入部位や薬剤量が適切でない場合も、効果実感に差が出る要因です。
スルリム注射の効果の現れ方には個人差があるため、周囲と比べて変化が遅く感じることもあります。短期間で判断せず、一定期間は経過を見守る姿勢が大切です。
スルリム注射の効果はいつから実感できる?
スルリム注射は即効性のある施術ではなく、効果を実感するまでに数週間かかるのが一般的です。スルリム注射は、薬剤が脂肪細胞に作用する段階と、破壊された脂肪細胞が体内で分解・排出され見た目に変化が現れる段階にわかれています。
施術直後は薬剤の反応により、注入部位に腫れやむくみが生じ、一時的に太く見えることがあります。二の腕では張りや重だるさを感じやすく、お腹や太ももでは皮膚の内側が膨らむような圧迫感を覚える人もいますが、これは脂肪細胞に薬剤が作用している正常な経過です。
1〜2週間ほどでむくみが落ち着き、2〜3週間以降に厚みの減少やラインの変化を感じ始めるケースが多く、回数を重ねることで部分的な引き締まりを実感しやすくなります。
また、体の部位は顔に比べて変化がゆっくり現れる傾向があります。そのため、効果は段階的に出るものと理解しておくことが大切です。
スルリム注射の効果はいつまで続く?
スルリム注射の効果は、比較的長期間維持されるとされています。薬剤の作用によって減少した脂肪細胞は、同じ部位に再び増えることがないと考えられているためです。
人の体にある脂肪細胞の数は基本的に決まっており、スルリム注射によって減少した脂肪細胞が自然に元の数へ戻ることはありません。脂肪細胞自体の大きさが変化することはあっても、数が増えるわけではないため、施術による変化は半永久的に続くとされています。
例えば、二の腕やお腹などに施術を行った場合、適切な食事や運動習慣を心がけていれば、引き締まった状態を長期間保ちやすくなります。
ただし、施術後に残った脂肪細胞が肥大化すると、見た目にはリバウンドしたように感じる場合があります。効果を長く保つためには、施術後も食事や運動などの生活習慣に配慮することが大切です。
スルリム注射の効果を引き出す方法
スルリム注射の効果を引き出す方法には、施術を適切な回数受ける、こまめに水分補給をする、軽い運動をするといった方法があります。それぞれ詳細を確認していきましょう。
施術を適切な回数受ける
スルリム注射の効果を引き出すには、施術を適切な回数受けることが大切です。脂肪細胞は分解されてから体外へ排出されるまでに一定の時間がかかるため、間隔を空けながら継続的に施術を行う必要があります。
施術頻度は、一般的に2〜4週間に1回が目安とされています。必要な回数は部位や脂肪量によって異なり、顎下やフェイスラインでは3〜5回程度、二の腕やセルライトが多い部位ではより多くの施術回数が必要となる場合も考えられます。
脂肪は一度の施術ですべて排出されるわけではなく、体内で分解・処理されるまでに一定の時間を要します。そのため、施術間隔を適切に空けながら回数を重ねることで、無理なく脂肪が減少し、徐々に引き締まったラインの変化を実感しやすくなります。
ただし、施術間隔を詰めすぎると体への負担が増えるだけでなく、脂肪の分解・排出が追いつかず効果を実感しにくくなることがあります。不安から頻繁に施術を受けるのではなく、医師の指示に基づいた適切な間隔と回数を守ることが大切です。
こまめに水分を補給する
こまめに水分を補給することは、スルリム注射の効果を引き出すうえで重要です。水分を十分に摂ることで体内の巡りが整い、分解された脂肪の排出が促されやすくなります。
1日の水分補給の目安は、1〜1.5L程度です。水分が不足すると、むくみや老廃物の滞留、代謝の低下を招きやすくなり、分解された脂肪の排出が滞る原因になります。
施術後は水やノンカフェインのお茶などをこまめに飲むことが大切です。特に施術後は体内で脂肪の分解・排出が進む時期のため、水分補給を意識することで体内の循環が整い、スルリム注射の効果をより引き出しやすくなります。
実際に、痩せにくい人の多くは水分摂取量が不足している傾向があります。一度に大量の水を飲むと胃腸に負担がかかるため、1日6〜8回を目安にこまめに分けて摂取することを心がけましょう。
軽い運動をする
スルリム注射の効果を引き出すために、軽い運動を取り入れることもおすすめです。運動は血流や代謝を促進し、破壊された脂肪の排出をサポートする働きがあります。
具体的には、無理のない範囲で体を動かすことが大切です。15〜20分程度のウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動は血流を改善し、分解された脂肪や老廃物の排出を助けます。
また、軽いストレッチや血流を促す動きも体内の巡りを整えるうえで効果的です。さらに、下半身を中心とした筋トレを取り入れることで基礎代謝が高まり、日常生活の中でも脂肪が燃焼しやすい状態を維持しやすくなります。
ただし、施術直後の部位は炎症が起きやすくデリケートな状態のため、血流が過度に高まる激しい運動は控えましょう。施術後1週間程度を目安に、ウォーキングやストレッチなどの軽い運動から徐々に再開することが大切です。
スルリム注射の効果に関するまとめ
この記事では、スルリム注射の効果について解説しました。具体的な効果は以下のとおりです。
- 脂肪細胞の減少
- セルライトの改善
より効果を引き出すためには、適切な施術回数を守ることに加え、こまめな水分補給や軽い運動など、施術後の生活習慣にも配慮することが大切です。スルリム注射を検討している方は、自分の体質や悩みに合った施術が受けられるかを医師に相談し、無理のない治療計画を立てることから始めてみましょう。


